重ね録りを始める前に知っておきたい基本

重ね録りは「1トラックずつ足す」だけですが、最初の録音が後のすべての基準になります。録音前の数分で結果が大きく変わります。

1. テンポの基準を決める

後から別の楽器を重ねるなら、クリックや一定のリズムを基準にすると合わせやすくなります。テンポを決めずに最初の演奏を録る方法もありますが、その場合は後のパートが最初の揺れに追従する必要があります。

2. 入力音量には余裕を残す

録音時に音量を上げすぎると、大きな瞬間だけ歪むことがあります。小さすぎる録音にもデメリットはありますが、デジタル録音ではまずクリップを避けることが重要です。演奏の一番大きな部分を試してから本番録音へ入ると安全です。

3. モニターの遅れを意識する

自分の演奏が少し遅れて聞こえると、リズムを取りにくくなります。端末・アプリ・Bluetooth機器などによって遅延は変わるため、重ね録りでは可能なら遅延の少ないモニター方法を選びます。

4. 録った直後に確認する

良いテイクだと思っても、ノイズや音割れ、録音開始位置の問題がある場合があります。長く作業を進める前に短く再生し、録音が成立していることを確認します。

5. 元ファイルと完成版を分ける

編集・書き出しを繰り返す場合は、元録音を残しておきます。「元音源」「編集途中」「完成版」のように役割を分けるだけでも、後から戻りやすくなります。